──“話し合っているのに動かない”の正体
「会議は開いている。話し合いもしている。なのに、結局何も変わらない」
──そんな現場の声を、医療・介護業界でも多く耳にします。
その原因の多くは、「会議=報告の場」になってしまっていること。
上司が話し、参加者は聞くだけ。誰も主体的に動かない──この構造では、組織のエンジンは動きません。
また、決定事項に対する**「納得感のなさ」「役割の曖昧さ」「実行のフォロー不足」**も、行動を止めてしまう要因です。
組織を変えるには、まず会議を変えること。
そのためのポイントは、以下の3つです。
● 【目的の明確化】「何のための会議か」を言語化する
情報共有か、方針決定か、課題解決か──目的が曖昧な会議は、焦点がぼやけてしまいます。
冒頭で「今日は〇〇を決める会議です」と明言するだけで、参加者の姿勢が変わります。
● 【構造の工夫】発言を引き出す仕掛けを入れる
たとえば、「一人1分ずつ話す」「意見をポストイットで出す」「Yes/Noを挙手でとる」など、参加者全員が発言する機会を持つことで、会議が“自分ごと”になります。
● 【決定と役割の明示】「誰が・いつまでに・何をやるか」をセットに
話し合って満足する会議ではなく、アクションプランまで落とし込む会議へ。
記録にも「ToDo」「担当」「期日」を明記することが重要です。
日々の会議は、組織文化の反映であり、育成の場でもあります。
「安心して発言できるか」
「相手の意見を受け止めているか」
「違いを建設的に活かしているか」
こうした積み重ねが、現場に主体性・対話・協働の土壌を育てていきます。
また、中間管理職やチームリーダーがファシリテーターとして“会議の質”を高めるスキルを身につければ、日常のコミュニケーション全体が変わっていきます。
会議は、単なる「話す場」ではありません。
意思決定と行動を生み出す“仕組み”であり、“文化の鏡”でもあるのです。
「どうせ決まらない」「言っても変わらない」といった空気が漂う組織でも、会議の進め方を少し変えるだけで、驚くほど空気が変わることがあります。
当社では、医療・介護現場に特化した会議の設計支援・リーダー研修・ファシリテーション伴走などの支援も行っています。
組織を動かしたいなら、まず“会議”を変えてみませんか?