歯科経営における“選ばれる自費メニュー”の設計法
診療報酬の抑制が続くなか、歯科医院の経営は保険診療だけでは厳しさを増しています。
そのため、多くの歯科医院が自費診療の導入や拡充を検討しています。
しかし、こんな悩みもよく聞きます。
「料金を伝えた瞬間、患者さんの表情が曇る」
「説明はしているが、なかなか自費に移行しない」
「価格を下げないと選ばれないのでは…と不安」
これらの課題に共通するのは、「導入」視点で終わってしまっていることです。
大切なのは、“選ばれる自費メニュー”をどう設計するか。
それには、「価格」「価値」「導線」の3つの視点が不可欠です。
自費メニューの価格設定において大切なのは、「絶対額」よりも「納得感」です。
1つの治療法だけを提示すると、「高いか安いか」で判断されがちです。
しかし選択肢が3段階(例:スタンダード/プレミアム/エコノミー)あると、比較の中で患者自身が納得して選ぶ流れを作れます。
加えて、価格だけでなく保証やアフターケアの説明もセットにすることで、治療価値の理解が深まり、選ばれる確率が上がります。
自費メニューが選ばれない背景には、「何が違うのか伝わっていない」問題があります。
たとえば、同じ補綴治療でも、保険と自費で
見た目(審美性)
耐久性(再治療リスク)
手間(通院回数、術式)
が異なります。
それを**「専門用語なしで」「写真や模型も使って」伝える**ことが、自費率向上の第一歩です。
さらに、患者さんの生活背景に合わせて説明することが重要です。
「今後長く海外勤務がある方には」「毎日の人前での会話が多い方には」など、ストーリーで語ることが、感情的納得を得るコツです。
自費診療の導入がうまくいかない医院に共通するのが、
「誰が・いつ・どこで」説明するかの導線が設計されていないことです。
理想的なのは、以下のような“導線設計”です:
初診・カウンセリングでニーズ把握(TBIや検査含む)
医師が治療選択肢を説明(短時間でも、選択肢の存在を明確に)
トリートメントコーディネーター(TC)やスタッフが補足説明
再来院時に患者が納得して決断できる仕組み(見積書・パンフ等の活用)
つまり、“医師だけが説明する”構造では限界があるということです。
チームでの分担と、自費の魅力を伝えるトークの標準化が不可欠です。
自費診療は「高く売る」ものではなく、
“患者さんにとって本当に良い治療”を“伝わるかたちで提案する”営みです。
当社では、歯科医院向けに以下のような支援を行っています:
自費導線の見直し(診療フロー設計・スタッフ研修)
自費パンフレット/見積書ツールの制作
カウンセリングやTC業務の標準化支援
「自費=押し売り」ではなく、選ばれるメニューを“仕組み”として構築することで、
患者満足と医院経営の両立を実現していきましょう。