「技術に自信はあるのに、なぜか新患が増えない」「定期的に通ってくれる患者が減っている」──こうした悩みを抱える歯科医院が増えています。
かつては“地域の先生”というだけで患者が集まった時代もありましたが、いまや歯科医院は全国で7万件を超え、コンビニより多いとも言われています。
競争環境が変化した今、「技術がある」だけでは選ばれない時代です。
患者が来なくなる歯科医院には、実は明確な共通点があります。それは「経営」と「マーケティング」の視点が欠けていることです。
多くの院長が、レセプト枚数や来院数の増減を“感覚的”に把握しています。
しかし、経営とは「感覚」ではなく「数字」で判断すべきものです。
たとえば、
患者1人あたりの平均単価(点数)
定期来院率
初診から再来までの継続率
保険・自費の構成比
これらを月次で把握できている医院は、実は多くありません。
数字を可視化し、どこで利益が出ているか/落ちているかを分析する“管理会計”の視点がなければ、課題の本質は見えません。
経営の“見える化”が、まず第一歩です。
マーケティングというと、チラシやSNS投稿、SEO対策など“集客施策”を思い浮かべる方が多いでしょう。
しかし、マーケティングの本質は**「価値を伝え、関係を築くこと」**にあります。
たとえば、
カウンセリング時に患者の悩みを“聴く力”があるか
院内スタッフの接遇や説明が一貫しているか
定期通院や自費提案を“押し付け”ではなく“納得感”で伝えられているか
こうした「体験価値(Patient Experience:PX)」が整っていなければ、どんなに広告を出してもリピートにはつながりません。
広告よりも、院内体験の設計こそが真のマーケティングなのです。
患者が来なくなる歯科医院ほど、「スタッフが入れ替わり続けている」傾向があります。
院長がすべてを抱え込み、スタッフは“指示待ち”になってしまう。
結果として、患者対応の質が安定せず、医院の信頼感が失われていきます。
これを防ぐには、“院長だけの経営”から“チーム経営”への転換が欠かせません。
受付・衛生士・助手が「自分の役割が医院の成果にどうつながるか」を理解できるよう、情報共有と数字の共有を行う。
スタッフが経営を“自分ごと”として考えられる環境を整えることが、長期的な安定経営につながります。
患者が来なくなる医院の特徴は、裏を返せば改善のチャンスが明確な医院でもあります。
必要なのは、“感覚経営”からの脱却と、“体験設計”へのシフトです。
当社では、歯科医院向けに
経営指標の見える化(Power BIによる管理会計設計)
スタッフ接遇・PX(患者体験)向上研修
定期通院率・自費率を高める仕組み設計
を支援しています。
患者が自然と集まる医院は、技術ではなく**「仕組み」と「体験」で選ばれている**。
まずは、数字と体験の両輪から、自院の未来を見直してみませんか。