〜医療×サービスで、選ばれる医院へ〜
かつての歯科医院は「近いから」「とりあえず診てくれるから」という理由で選ばれていました。
しかし今、患者は情報を持ち、自分にとって“合う医院”を選び取る時代に移行しています。
技術力や専門性が大前提となる一方で、**リピートや紹介につながるのは“サービスとしての体験価値”**です。
本コラムでは、歯科医院における「サービス」の考え方を整理し、経営に活かすポイントをお伝えします。
どんなに丁寧な治療をしても、「痛かった」「怖かった」「待たされた」という印象が残れば、リピートにはつながりません。
反対に、技術の違いがわからない一般患者でも、**「丁寧だった」「安心感があった」「スタッフが親切だった」**という体験は、強く記憶に残ります。
つまり、患者が感じる“価値”の大部分は、診療時間外に生まれているのです。
具体的には:
こうした要素が、「あのクリニック、よかったよ」と紹介されるきっかけになります。
サービスとしての価値を高めるには、医療者側の視点ではなく、患者の行動と心理を観察することが出発点です。
たとえば:
これらをチェックするためには、以下のような取り組みが有効です:
スタッフ全員が“自分たちは医療サービス業”という認識を持ち、患者接点を見直す習慣を持つことで、リピート率と紹介数は自然と高まります。
歯科医院の多くは、広告よりも「紹介」で患者が増えることを望んでいます。
では、紹介される医院とされない医院の違いは何でしょうか?
答えは、「患者が自発的に話したくなるエピソードがあるかどうか」です。
「初診のとき、先生がレントゲンを一緒に見ながら、ちゃんと説明してくれた」
「子どもにも優しくしてくれて、本人がまた行きたいって言ってた」
──こうした“感動の共有”が、紹介につながります。
そのために必要なのは:
つまり、“特別なこと”ではなく、当たり前を徹底できる体制が紹介を生み出す土台になるのです。
歯科医院経営において、治療の質とサービス体験の質は両輪です。
患者が“また来たい”と感じ、“人に紹介したくなる”医院をつくるには、医院全体で「サービス」を設計し直すことが求められます。
技術だけに頼らず、「選ばれる理由」を自らつくる経営へ。
私たちは、歯科医院向けに、「ペイシェントエクスペリエンス(患者体験・PX)向上」を中心とした支援を行っています。具体的には、「患者体験の見える化」「スタッフ接遇研修」「定期通院率向上の仕組み化」などを通じて、“また来たい”と思われる医院づくりをサポートしています。
“紹介される医院”を目指す第一歩として、ぜひご相談ください。